
Webライターを始めたいんだけど、単価ってなに?
Webライターの単価をめぐる悩みは尽きません。
単価というのは、アナタのWebライターとしての収入を左右する重要な要素です。

単価の仕組みや相場を知らないと、損することになるかもよ!?
そうならないためにも、Webライターを始めようとしている人や、Webライター初心者はしっかりと単価について学びましょう。
この記事では、Webライター業界の「単価」とはなにか、その仕組みや単価をあげるコツをご紹介していきます。
Webライターの「単価」とは?
Webライターの「単価」とは、Webライターの報酬を決めるときに使われる考え方です。
「単価」とまとめて言いますが、Webライター業界での単価はいくつか種類があります。
ここでは、主に使われる次の2つの単価と、その他についてザッとご紹介します。
- 文字単価
- 記事単価
それでは、それぞれ詳しくご説明します。
文字単価
文字単価は、「1文字あたりいくら」という報酬の決め方です。
文字単価1円の場合、2千字の記事を書いたら報酬は2,000円。
同じ単価で、5千字の記事を書いたら報酬は5,000円ということになります。
専業も副業も問わず、Webライターとして受ける案件の中では最も良く使われる単価の考え方です。
記事単価
記事単価とは、「1記事あたりいくら」という報酬の決め方です。
記事単価5,000円の案件を受けたとします。
この場合、1記事書けば5,000円が報酬になります。
月に4記事書いたとすれば、月間2万円の報酬がもらえることになります。
記事単価の考え方では、記事の文字数は関係がありません。
500文字の記事でも、5,000字の記事でも同じ報酬が支払われることになります。
文字単価と同様、Webライター業界では良く使われる単価の考え方です。
その他
Webライターの業界であまり一般的でない単価の考え方をまとめてご紹介します。
まずは、ページ単価です。
主に、雑誌などの紙媒体で使われる単価の考え方で、「メディアの1ページあたりいくら」という考え方です。
雑誌によってページあたりの文字数は異なりますので、なかなか相場が掴みづらい単価でもあります。
もう一つは、時間単価です。
アルバイトやパートの形で、Webライターの案件を受けた場合に使われる単価です。
いわゆる、「時給」の考え方ですね。
Webライターの単価の決まり方
では、Webライターの単価はどのように決まるのでしょうか。
その仕組みについてご紹介します。
基本は文字単価か記事単価
まず、Webライターの単価は、文字単価と記事単価が基本となることを押さえておきましょう。
文字単価も記事単価も、Webライターの多くが利用するクラウドワークスやランサーズといったクラウドソーシングサービスでよく使われます。
このため、Webライターとしての収入を増やしていくためには、文字単価と記事単価を上げることが必要になってきます。
では、文字単価と記事単価はどのようにして決められるのでしょうか。
そもそもの単価の決まり方
文字単価や記事単価の決まり方は、主に2つの要素が交わって決まることになります。
1つ目は、案件を依頼するクライアント企業の意向です。
クライアントの求める記事の質が高いなら、クライアントはそれだけ高い単価を設定します。
逆に、質を求めず、とにかく記事数を増やしたいクライアントなら低い単価を設定することになります。
また、クライアントの予算の制限で単価が下がることもあります。
2つ目の要素は、Webライターが活動する場の相場です。
多くのWebライターは、クラウドワークスやランサーズといったクラウドソーシングサービスを通じて案件を受注することになります。
それぞれのクラウドソーシングサービスごとに、文字や記事単価の相場があります。
同じようなレベルの案件でも、あるサービスなら文字単価0.5円、別のサービスなら文字単価1円ということもあります。
クライアント側は、他の依頼者がどの程度の単価でWebライターに依頼しているのかもチェックしています。
相場が安ければ自分の依頼も安く、逆に高ければWebライターを集めるために高めに設定することになります。
ですから、クラウドソーシングサービス内の相場も、Webライターの単価に影響してくるというわけです。
Webライターの単価相場
Webライターの単価を左右する重要な要素が、単価の相場です。
単価の相場は、Webライターが使用するクラウドソーシングサービスによって異なります。
クラウドソーシングサービスによっては、発注者に向けて単価の相場を公開してます。
ここでは、利用者の多いランサーズとクラウドワークスの相場を見てみましょう。
【具体例①】ランサーズ
ランサーズは、発注者向けの参考価格を以下のように公表しています。
仕事の種類 | 参考価格 |
---|---|
一般的なテーマ | 0.5〜2円/文字 |
特定のテーマ | 0.8〜3円/文字 |
専門性のテーマ | 1.2〜5円/文字 |
文字単価での例ですね。
「一般的」「特定」「専門性」がそれぞれどのようなテーマかの明示はされていません。
分かりやすく読み替えるなら、以下のようになるでしょう。
- 一般的=誰でも書けるテーマ
- 特定 =経験や、実体験がないと書けないテーマ
- 専門的=医学や法律など、高度な専門知識が必要なテーマ
当然、案件としての難易度は「一般的」が最も簡単で、「専門的」が最も難しくなります。

難易度が高いほど、報酬が高くなる傾向だね!
【具体例②】クラウドワークス
クラウドワークスも、発注者に向けて相場を公表しています。
表にまとめました。
依頼業務 | 報酬相場 | 納期 | 依頼業務例 |
---|---|---|---|
記事作成 | 2,000円/記事 | 5日前後 | 2000文字以上の記事作成 |
記事企画 | 1,000円/記事 | 5日前後 | 指定キーワードから記事構成の企画 |
リライト・構成・編集 | 2,000円/記事 | 5日前後 | 制作している記事のチェック・構成と入稿 |
インタビュー・取材 | 15,000円〜 | 15日前後 | 取材・執筆(取材・移動で3時間、交通費別) |
キャッチコピー | 10,000円〜 | 7日前後 | 新サービスのネーミングコンペ |
メルマガ | 2,000円/本 | 7日前後 | 会員向けのメルマガ文面作成 |
記事単価の例ですね。
単純計算すると、通常の記事執筆は2千字の記事1つで2千円、文字単価にすると1文字1円です。
「執筆のない構成のみ」はその半額の1文字0.5円ですね。
インタビューやキャッチコピー考案のように、執筆とは別のスキルが必要な案件については、報酬相場が高めに設定されています。

こちらも、案件の内容によって相場は大きく変わるね!
大手2社の相場を見てきました。
記事のテーマや内容によって左右されるものの、だいたいの相場観は掴めたかと思います。
Webライターとしての収入を上げていくには、相場よりも高い案件を受注していけばいいわけです。
【独自アンケート】実際の初案件の相場は?
文ブロ管理人「もってぃ」のツイッターアカウントでWebライターの皆さんに、「実際の初案件の相場は?」とアンケートをとりました。
みなさんのご協力もあって、約100人が回答に協力してくれました。
結果は、次の通りです。
およそ4割の人が、クラウドソーシングが提示する相場よりも低い単価で初案件を受注していることがわかりました。
詳細については、記事にもまとめています。
もしよろしければ、合わせてお読みください。
単価を上げるためにはどうする?
では、自分の文字単価や記事単価を上げるには、どうすれば良いのでしょうか。
より高単価の案件を受注するためのポイントを確認していきましょう。
特に初心者のうちから意識しておきたいのは、次の4点です。
- 社会人としての常識を身につける
- 実績を積む
- スキルや資格を得る
- 企業と直接契約する
一つずつ解説していきます。
社会人としての常識を身につける
大前提となるのは、社会人としての常識を身につけることです。
Webライターの仕事は、基本的に個人対個人、個人対企業の間の契約に基づくものです。
最終的に質の高い記事を入稿すれば良いわけではなく、最低限のマナーや常識も求められます。
例えば、次のような事柄です。
- 連絡を密に取る
- 納期を守る
- クライアントの意向を汲み取った記事を書く
1つ目と2つ目は「そんなの当たり前だよ」と感じる人がいるかもしれません。
ですが、実態はひどいものです。
アルバイトや副業としてWebライターをしている人も多く、文章を書くプロとしての意識を持たずに活動している人も多くいます。
実際、クライアント側からの連絡に一切応答しないまま納期になったり、納期に遅れそうなのに当日まで連絡しなかったりするようなWebライターもいます。
このような態度でライティングにのぞんでいる限り、クライアントからの信頼は勝ち取れません。
逆に、社会人としての、プロのWebライターとしての意識を持って案件に当たれば、クライアントからの評価は上がります。
今受けている案件は低い単価かもしれませんが、その案件をきっかけにより高単価の案件を持ちかけてくれるようになるかもしれません。
Webライターとしての単価を上げていきたいなら、一人の社会人としての常識やマナーを身につけ、プロの書き手としての意識を持って案件に臨むようにしましょう。
実績を積む
クライアントがどのWebライターに案件を発注するかを見る際に重視する要素の一つが、実績です。

じゃあ、初心者は無理じゃんか
こんな人も、大丈夫です。
実績というのは、Webライターとしての実績だけではありません。
例えば、私の場合は本業が新聞記者ですから、本業を頑張れば頑張るほど「文章を書くこと」についての実績が積み上がっていきます。
営業マンなら、とことん営業の実績を上げるようにしてみましょう。
ビジネスのノウハウやマナーについての経験を得ることができれば、それをWebライターとしての強みにすることだってできます。
他にも、副業や趣味として文字を書くことをしても良いでしょう。
ブログは、その筆頭です。
ブログの記事執筆に求められるスキルは、Webライターに求められるスキルとほぼ同じです。

私も、ブログでWebライティングの経験を積んでから、Webライターを始めたよ!
ブログで何らかの実績を残すことができれば、それをWebライターの強みとしてアピールすることだってできます。
このように、Webライター以外の実績を積むことも、自分のWebライターとしての強みになっていくのがWebライターの面白い所です。
Webライターとしての才能がないと諦めてしまう前に、一度別の分野で実績を積むことができないか考えてみましょう。
もちろん、Webライターとしてやり遂げた案件の数も立派な実績の一つです。
下積みとして納得ができるなら、単価の低い案件をたくさん受けるのも戦略の一つです。
資格やスキルを得る
実績と同様、Webライターがどのようなスキルや資格を持っているのかも、クライアントが発注するWebライターを選ぶときの重要な基準の一つです。
宅建士やライフプランナー、行政書士や弁護士のような専門的な知識を証明できる資格は、単価に直結します。
資格がないと書けないような専門的な案件ほど、単価が高い傾向にあるためです。
また、ライティングの能力を証明する資格もあります。
例えば、クラウドワークスが実施している「WEBライター検定」。
最も簡単な3級は、クラウドワークスに登録さえしていれば無料で受けられます。
試験用の勉強動画も見ることができますから、Webライターを続けていくなら一度受験することをおすすめします。
このように、資格やスキルを得ることで、自分のWebライターとしての価値を高めたり、能力を証明することができます。
Webライターとしての伸び悩みを感じたら、一度立ち止まって自分自身を磨くことを考えてみるのはいかがでしょうか。
ポートフォリオを作る
誰でもできるにも関わらず、意外と取り組んでいる人が少ないのがポートフォリオ作りです。
ポートフォリオとは、Webライターにとっての履歴書のようなものです。
経歴や持っている資格、これまでの実績などをまとめたデータのことをポートフォリオを言います。
高単価の案件は、ポートフォリオの提出を求めるものも多くあります。
提出が義務じゃなくても、しっかり作られたポートフォリオを持っていれば、案件の獲得や提案時にクライアントへの良いアピールになります。
毎回ワードなどで作るのも良いですが、それは手間がかかります。
ブログやnoteといった、ポートフォリオ向きのWebサイトを用意しておくようにしましょう。
落とし穴!安い単価でWebライターを雇う案件には注意!
Webライターの単価をめぐっては、注意しなければいけない点もあります。
その最たるものが、極端に低単価の案件です。
特に、クラウドソーシングでは搾取としか言えないようなレベルの案件があります。
クラウドソーシングには極端に安い単価の仕事も
クラウドワークスやランサーズといったクラウドソーシングサービスには、ある程度の相場があります。
しかし、その相場を一切無視した、極端に単価の低い案件もあります。
ひどいものでは、文字単価にして0.1円ほどの案件があります。
このような低単価の案件は、予算のない個人が出していたり、悪質な業者が出していたりすることがあります。
相場よりも明らかに低いわけですから、本来なら見向きもされないような案件です。
ですが、クラウドソーシングサービスでは、このような案件にも応募者がいます。
相場が分かっていなかったり、実績を積みたがったりしている初心者は、低単価でも気にせず受注してしまうことがあります。
悪質な案件にも関わらず、案件を受けてしまうWebライターが一定数いるため、このような低単価の案件がいまだにクラウドソーシングで発注され続けています。
アナタが初心者だろうが、未経験者だろうが、自分のことを安売りする必要はありません。
実績が欲しいからといって悪質といえる低単価の案件を受けてしまうと、その行為が相場を壊してしまいかねません。
このような人が増えてしまうと、最終的にはWebライターという職業自体の価値自体が下がってしまう危険性もあるわけです。
案件を受ける前に、その案件は適切な単価が設定されているか。
なにか怪しい点がないかを確認するようにしましょう。
低単価の案件を受けたWebライターの体験談
当ブログに記事を寄稿してくれている、Webライターのたこぷーさんは、「テストライティング」の名のもとに、文字単価0.3円の案件を受けました。
結果、15時間かけて書いた記事の報酬は900円。

時給計算すると泣けてくるね…
低単価の案件は、低単価でWebライターを働かせ続けるカラクリや、受けた本人しか分からない「ブラックさ」があります。
たこぷーさんが低単価の案件を受けたときの経験談を寄稿してくれているので、ぜひ一度読んでみてください。
【絶許】安い単価の案件で、精神をすり減らしたWebライターの体験談【たこぷー】
Webライターの単価を知って、しっかりとした案件を受けよう!
Webライターの単価についてご紹介してきました。
単価というのは、Webライターとして活動する中でなくてはならない重要な考え方です。
十分な理解や知識がないままに活動を続けていると、詐欺のような案件に引っかかってしまったり、いつまでも低収入に悩まされたりすることになってしまいます。
そうならないためにも、単価の決まる仕組みや、単価を上げるためのポイントをおさえ、日々自分のWebライターとしての能力を磨いていくようにしましょう。

この記事が、お役に立てば幸いです
最後までお読みいただき、ありがとうございました。